国際恋愛は魅力的な一方で、言葉や文化の違いから衝突が避けられないことも多いのが事実。
特に日本人と欧米人のカップルでは、コミュニケーションの取り方や価値観の違いが原因で喧嘩になることもあります。
でも喧嘩を乗り越えられれば、相手とより深い絆と信頼関係を築くことができます。
本記事では、国際結婚した自身の体験談と共に、国際恋愛で起こりやすい喧嘩の原因や解決策、予防法をご紹介します。
この記事でわかること
- 国際恋愛の喧嘩の3つの原因
- 喧嘩を予防するための3つのマインドセット
- 仲直りにつながる便利な英会話フレーズと注意点
- 喧嘩した時の具体的な解決策5選
Marunaについて
アメリカ生活7年目の日本人妻。コミカレ留学中に出会ったアメリカ人男性と英語力が拙いまま交際スタート。言葉の壁や文化の違いを乗り越えて、現在は結婚生活5年目に突入。自身の経験と大学で学んだ心理学を生かしながら、現在はアメリカ南部から国際恋愛で役に立つ情報などを配信中!
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国際恋愛で喧嘩になる原因
国際カップルの喧嘩は主な原因は以下の三つにあることが多いです。
- 文化や生活習慣の違い
- 言葉の壁
- コミュニケーションスタイルの違い
1. 文化や生活習慣の違い
国際恋愛では相手の文化や価値観を知ることが大切ですが、それができないと喧嘩の原因になってしまいます。
違いの例
- 金銭感覚の違い:日本人は貯金を重視する傾向がありますが、欧米では「経験や投資にお金を使う」文化が強い。
- 時間の使い方:日本では時間厳守が当たり前ですが、海外では「遅れるのは普通」という感覚の人も多い
- 価値観の違い:集団主義と個人主義など、国ごとに異なる価値観が関係に影響を与える。
- 習慣や生活スタイルの違い:食事の文化、家庭内の役割分担、休暇の過ごし方など、日常生活での違いが摩擦を生む。
2. 言葉の壁
多くの国際カップルが直面する言葉の壁。私も言葉の壁にぶち当たったうちの一人です。
国際恋愛で言葉が通じないことは、喧嘩を引き起こす大きな原因になってしまいます。
言葉の壁の影響
- 言いたいことを正確に伝えられない・理解できなくてストレスを感じる
- 皮肉や冗談が伝わらず、相手を傷つけてしまう。
- 直接的な表現に驚き、怒っているように感じる。
私が実践して効果のあった言葉の壁を乗り越える方法については、近々記事を投稿する予定ですのでお楽しみに!
3. コミュニケーションスタイルの違い
日本には「空気を読む」ことを重視する文化がありますが、欧米では「言葉で伝える」ことが大事だとされています。
違いの例
- 日本人は「察してほしい」と思うが、欧米人は「言わなければ分からない」と考える。
- 日本人は感情を抑えがちだが、欧米人は怒りも素直に表現する。
こうした違いを理解しないと、「私の気持ちを分かってくれない!」「彼女が考えてることが意味不明!」と喧嘩になることもあります。
これが原因で、アメリカでは普通の直接的なコミュニケーションも怖いと感じたり、きついと感じたりしたことも最初はたくさんありました。
喧嘩を防ぐためのマインドセット
外国人のパートナーと喧嘩ばかりの生活は、避けられるのがベストですよね。
そのためには、以下の三つのマインドセットを意識することが大切です。
- 喧嘩は悪いことではない
- ルールを決めておく
- 相手の価値観を尊重する
1. 喧嘩は悪いことではない
喧嘩は悪いこととして捉えられがちですが、喧嘩はお互いの理解を深める絶好のチャンスでもあります。
仲の良いカップルでさえも喧嘩は避けられません。二人の異なる人間なのですから、意見の相違が生まれるのは自然なことです。
メンタルヘルスについての情報を発信しているVerywell Mindは、喧嘩には三つの恩恵があると言っています。
ケンカの三つのメリット
- 喧嘩はお互いを思っている証
- 二人の絆が深まる
- 相手への理解を深めるチャンス
参考:Why Fights in Relationships Can Be a Good Thing|Verywell Mind
「喧嘩するたびに関係が終わるのでは?」と不安になる必要はありません。
大切なのは喧嘩にどのようにアプローチするのかということです。具体的な方法は、記事後半の喧嘩を解決する方法:具体例5選で解説しています。
2. ルールを決めておく
事前に喧嘩をした時のルールを決めておくことも、喧嘩の際に冷静に話し合うために効果的です。
ルールの例
- 「お互いの話を最後まで聞く」相手が話している時は意見しない。
- 「怒りが収まるまで一定時間冷却期間を取る」
このような二人のルールを決めることで、感情的な衝突を防ぐことができ、論理的な話し合いができます。
3. 相手の価値観を尊重する
「なぜ相手はこう考えるのか?」を意識するだけで、喧嘩がエスカレートすることを防ぐことができます。
相手の価値観や文化への理解と尊重は、長続きする国際カップルの特徴の一つです。
国際恋愛が長続きする秘訣は、国際恋愛を長続きさせるコツ10選と続かない人の4つの特徴でご紹介しています。
喧嘩中・仲直りで使える便利な英会話フレーズ
海外の人、特に英語を話せる人との喧嘩では、以下のフレーズを知っておくと便利です。
三つのシチュエーション別にで海外でよく使われる英会話フレーズをご紹介します。
コミュニケーションの専門家がおすすめする喧嘩や仲直りをする際の英語の使い方の注意点も解説しているのでご参考までに。
1. 喧嘩中に冷静になりたいとき
- "I think we need to calm down and talk this through."
(落ち着いて話し合おう。) - "Can we take a moment to think before we continue?"
(少し時間を置いてから話してもいい?)
これらの英会話フレーズは喧嘩勃発中の時に役に立つフレーズです。
感情的になっている時は、無駄に相手を傷つけたり、刺激しないためにも、まずは冷静になることを最優先にしましょう。
2. 謝りたいとき
- "I'm sorry for misunderstanding you. Can you tell me what you meant?"
(誤解してごめんなさい。どういう意味だったか教えてくれる?) - "I didn't mean to hurt you. Please forgive me."
(傷つけるつもりはなかったんだ。許してくれる?)
誤解や意図しない原因で喧嘩をしてしまった時に、使えるのが上記のフレーズ。
3. 仲直りをしたいとき
- "Let's move past this. I care about you."
(これを乗り越えよう。君のことが大切だよ。) - "Can we start over and enjoy the rest of the day?"
(仕切り直して、今日を楽しもうよ。)
一つ目の文章は話し合いの中で使えるフレーズ、二つ目の文章は喧嘩の原因や解決策を話し合った後に使えるフレーズです。
喧嘩や仲直りする際の英語の注意点(重要!)
意見の違いに適切に対応するには効果的なコミュニケーションが大切ですが、英語が母語の人々もやりがちな失敗があります。
それは、不満を相手に伝えたいときに、 I ではなく Youが主語の文章を使うことです。
コミュニケーションの専門家によると、YouではなくI が主語の文章を使う方が効果的なやり取りができるということです。
どうしてなのか?それは、I から始まるを使うことで相手は敵対心を感じにくくなり、問題解決により前向きに考えやすくなるからです。
それでは例を見ながら IとYou文章が与える印象の違いを比べてみましょう。
Youから始まる文章
- You always leave your mess lying everywhere. (あなたはいつも散らかしたままにしてる。)
- You didn’t text me like you said you would.(あなたは私にメールするって言ったのにしてない。)
Iから始まる文章
- I feel frustrated when I come home and the house is messy. (家に帰って家が散らかっていると私はイライラするの。)
- I feel worried when I don’t hear from you, and I just want to know that you’re ok and safe.(あなたから連絡がないと心配になるの。あなたが大丈夫で安全であることを知りたいだけなの。)
上記の文章は、相手への不満や心配(同じ内容)をYouが主語の文章とIが主語の文章でそれぞれ伝えています。
Youが守主語の文章は攻撃的で相手の非を攻めている印象を与えてしまいがちですが、I はあくまで自分の気持ちを伝えるだけなのでソフトな印象を与えます。
このテクニックは大学の対人コミュニケーションのクラスで学んだのですが、意識して実践することで旦那さんとの喧嘩の発生率が減りました。
喧嘩を解決する方法:具体例5選
喧嘩が発生してしまった場合、どのように対処すれば喧嘩が長引くのを防げるのでしょうか?
私が実際に使って効果を感じた国際恋愛で喧嘩をしてしまった時に使える解決方法は5つあります。
- とことん話し合う
- 感情的になりすぎない
- 相手の立場に立つ
- 未来志向で解決策を考える
- 喧嘩を終わらせる合図を決める
1. とことん話し合う
話し合いは仲直りを達成する上で一番重要と言っても過言ではない、仲直りに効果的なアプローチです。
「言わなくても分かる」、「話してもどうせ意味がない」と考えるのではなく、「伝える努力」をするように心がけるのが大切です。
問題に向き合わなかったら、喧嘩の根本は何も解決しません。未来の喧嘩を防ぐためにも、問題一つ一つに話し合いの機会を設けましょう。
2. 感情的になりすぎない
喧嘩中は多くの人は感情的になりがちですよね。カッとなったときこそ、一度深呼吸をして冷静になることはとっても大切です。
その一時的な感情表現が事態を悪化させたり、喧嘩が長引く原因になったりしてしまうからです。
冷静になって論理的に考える努力をすることで、仲直りに近づけます。
3. 相手の立場に立つ
喧嘩がヒートアップすると、忘れがちなのが相手の視点。
なぜ相手はこのような言動・行動をしているのか、相手目線で考える習慣を身につけましょう。
喧嘩中は相手がチクっと感じる言葉を言ってしまいやすいので、言葉にする前に一度自分の中で、「これを言ったら相手はどう思うか?」ということを考慮することも大切です。
これを実践すれば無駄に傷ついたり、傷つけたりすることを防げます。
相手の立場に立つことで、問題の根本を正しく捉えて、新たな解決方法を導き出すこともできます。
4. 未来志向で解決策を考える
喧嘩をしたら、「何が悪かったのか」をしっかり話し合い、次に同じ問題が起こらないようにすることが大切です。
ただ感情的に謝るだけでは、また同じ理由で衝突する可能性があります。
ポイント
- 「何が原因だったのか」を明確にする
- 片方だけが我慢する形ではなく、両方が納得できる妥協点を探す。
- 「次に同じ状況になったらどうするか?」を決める
どちらかが我慢する形は、あくまで一時的な対処でしかなく長期の解決策にはなりません。この点には注意して解決策を考えましょう。
5. 喧嘩を終わらせる合図を決める
国際カップルでは、お互いの喧嘩の仕方や感情の整理の仕方が違うことが多いです。
そこで、喧嘩を引きずらず、スムーズに終わらせるための"合図"を決めるのが有効です。
具体的な合図の例
このように、仲直りのサインを決めておくと、「意地を張って喧嘩が長引く」ことを防ぐことができます。
仲直りのためにできる工夫
喧嘩の後、「謝ったけど、なんとなく気まずい…」という状況を避けるために、二人の仲直りをスムーズにする工夫はいくつもあります。
- サプライズを仕掛ける
- ポジティブな時間を過ごす
- 感謝の言葉を伝える
1. サプライズを仕掛ける
ちょっとしたサプライズを用意すると、ケンカの後でも相手の気持ちが和らぎやすくなります。
- 手紙やメモを書く
- 「ごめんね」「大好きだよ」と一言でも、手書きのメッセージがあると気持ちが伝わる。
- 相手の好きなスイーツや飲み物を買う
- チョコレートやコーヒーなど、相手が喜ぶものを用意すると、自然と仲直りしやすくなる。
- ちょっとしたプレゼント
- 喧嘩の原因が「記念日を忘れた」などの場合、小さなプレゼントを用意すると気持ちが伝わる。
2. ポジティブな時間を過ごす
喧嘩の後は、一緒に楽しい時間を過ごすことで、嫌な気持ちをリセットできます。
- 散歩に出かける
- 自然の中を歩くと気持ちが落ち着き、会話もしやすくなる。
- 映画を観る
- コメディ映画など、明るい気分になれるものを選ぶと◎。
- 一緒に料理をする
- 「一緒に何かを作る」と、自然と会話が増えて仲直りしやすい。
デートや好きなことを一緒にするなど、ケンカの後は思いっきり二人の時間を楽しむことで、お互いの愛を確かめられて絆も深まります。
3. 感謝の言葉を伝える
ただ「ごめんね」と謝るだけでなく、感謝の気持ちを伝えることも、喧嘩の後に良い関係を維持するために大切です。
- 英語フレーズ例
- "Thank you for being patient with me."
(私に辛抱強く向き合ってくれてありがとう。) - "I really appreciate you listening to me."
(ちゃんと話を聞いてくれてありがとう。) - "Even though we fight sometimes, I love you."
(時々喧嘩しても、やっぱり大好きだよ。)
- "Thank you for being patient with me."
感謝の言葉を伝えることで、「喧嘩=ネガティブな出来事」ではなく、「お互いの関係をより良くするための時間だった」と前向きに捉えられるようになります。
【体験談】実際にあった喧嘩エピソードとそこから学んだこと
ここまで海外の人と交際する上で生じる喧嘩に対する対処法や原因を解説してきましたが、私も昔はアメリカ人との国際恋愛に苦労していた時期もあります。
今までした喧嘩や討論は数え切れませんが、そこから学んだこともたくさんあります。
文化の違いが原因の喧嘩
世界と比べて内向的な人が多いと言われる日本ですが、私も内向的な人間の一人。アメリカではホームパーティーやバーで人が集まるイベントが盛んです。社交イベントにあまり行きたくない・長居したくない私と外交的なアメリカ人の彼は価値観が結構違って、それが原因で喧嘩することも昔はありました。
学んだレッスン
お互いの性格・国の文化の違いを受け入れて、それを尊重し、強要しないことが大切。二人の妥協点を見つけて、限られた時間だけは彼が行きたいパーティーに参加する、本当に行きたくない時は行かないなどして、今はうまくバランスをとっています。
言葉の壁が生んだ誤解
私は、交際初期にI don’t careとI don’t mindは同じ意味だと勘違いしていました。それが原因で、大事な話をしている時にI don’t careと言ってしまって(I don’t mindの意味で言ったつもり)喧嘩になってしまったことがあります。日本語ではどちらも『気にしない』で表現できるから、英語にこんな大きな違いがあるとは、、、反省です。
学んだレッスン
英語の細かい違いを理解せずに使うと、相手を無駄に傷つけてしまうことがある。その後は言葉選びは気をつけるようになりました。
ここでシェアした喧嘩はほんの一部ですが、少しでも国際恋愛をしている人の参考になれたら嬉しいです!
【国際恋愛】喧嘩と仲直りを乗り越えて絆を深めよう
喧嘩は避けられませんが、それを乗り越えることで二人の絆は確実に深まります。
「文化や価値観の違い=問題」ではなく、それを楽しむ姿勢を持てれば国際恋愛もスムーズに進みます。
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